鳥を捜し求めて

2001年6月3日

一日中

鳥を探して

木々のあいだを水辺を

さ迷いました

幸せの青い鳥・・

いいえ

未来に繋がる鳥


こもれびの
 はかげにいこう
  ののことり
   ほほよせあいて
    さえずりかわす


      木洩れ日の
       葉陰に憩う
        野の小鳥
         頬寄せあいて
          囀り交わす



窓を開けたら

見慣れた景色が

飛び込んでくるはずだった

緑の葉をそよがしている

一本桜が

どこ

・・・・・どこ


なにもない
 けしきのむこう
  めをこらし
   ゆめまぼろしの
    時うらかなし

        

        なにもない
         景色の向こう
          目を凝らし
           夢幻の
            時、うら哀しい




完全に自信喪失

いや・・・

まだ、大丈夫かも・・・

揺れに揺れてる

心の扉

誰かノックして



とじかけた
 こころのとびら
  おさえても
   ふるえるからだ
    よわきおもきいし

      
      閉じかけた
       心の扉
        押さえても
         震える体
          弱気 重き石


    

全身硬直の前に

2001年5月31日


小さな

ほんとうに

小さな凍みが

心に宿る

のさばらさせない

染みはさせない

あっぷあっぷの

金魚のように

呼吸をする



ぜんしんの
 ちからをぬきて
  めいそうの
   ときをたゆりて
    みなとをさがす

      


      全心の
       力を抜きて
        瞑想の
         時をたゆりて
          港を探す


すれ違い

2001年5月30日


ほんの些細なことが

言葉のあやが

すれ違いをうむ

なんで・・・

どうして・・・・

電話の向こうで

友の泣き声



あわせた
 こころとこころ
  すりぬけて
   かなしみのめが
    いま かおをだす


       合わせた
        心と心
         すり抜けて
          悲しみの芽が
           今 顔を出す

            

              *結城さんの連歌
   

夢の途中

2001年5月29日
あなたの夢は

なんですか

夢をかなえる為に

今日も走ってますか

遠く遥を

みつめていますか


あまかける
 ほしにねがいを
  かけれども
   みえぬはるかに
    ためいき ひとつ

      

      

      天駆ける
       星に願いを
        賭けれども
         見えぬ遥に
          溜息 ひとつ





ためいきは
 しあわせうばうと
  きみはいい
   かためつぶりて
    くちびるよせる

      


      


       溜息は
        幸せ奪うと
         君はいい
          片目つぶりて
           唇 よせる




*結城さんの連歌


くちふくむ
 とめたゆびさき
  はをたてて
   いたずらこころ
    うれしくはずむ

      


      口含む
       止めた指先
        歯をたてて
         悪戯心
          嬉しく弾む
   


   


天使の梯子

2001年5月28日

雲の切れ間から射し込む

幾筋もの神々しい御光

天と地を行き交うための階段のよう

これを天使の梯子

ヤコブの梯子などというそうです




ひがさして
 てんしのはしご
  かけのぼり
   きみにてをふる
    おにさんこちら

     

      陽がさして
       天使の梯子
        駆け上り
         君に手を振る
          オニさん こちら



朝を迎える

2001年5月27日

曙、夜がほのぼのと明ける時

麗かな、春の夜明に似合う言葉です

この時間の言葉に

夜明け、暁(あかつき)

有明、朝ぼらけ・・・・

微妙に違う朝の名前


たゆたえば
 あさまだきとき
  いつくしむ
   きみのこころを
    えみでのみほす



      たゆたえば
       朝まだき時
        慈しむ
         君の心を
          微笑で飲み干す




季節の空を映して

2001年5月26日

 初夏の野原に青い花が多いのは

 憧れた空の色のせい

 風に吹かれ

 恋した空の色に

 染まって揺れる

 


 ふたりみる
  ゆうやけのいろ
   いつからか
    おなじにえがく
     かんぱすのうえ

        


        ふたり見る
         夕焼けの色
          いつからか
           同じに描く
            カンパスのうえ

 


さようなら、冒険家

2001年5月25日

冒険家は

いつかは

夢の途中で

倒れる定めなのでしょうか



せつげんの
はてなきゆめの
そのとちゅう
てんにのぼりて
こころざしのこす


          
          


          雪原の
          果て無き夢の
          その途中
          天に登りて
          志 遺す

空は機織り

2001年5月24日


朝の白い光を縦糸に

夕方の赤い光を横糸に

降る雨を縁房に

空にかかる虹を縁取りに

私に光の服を織ってください


うすぎぬの
 ころもすかして
  あおき つき
   こころゆさぶり
    たかみにきえる

       


       

       薄絹の
        衣透かして
         蒼き月
          心揺さぶり
           高見に 消える





何故、短歌を詠むのかときかれて・・・

何故なんでしょう
考えたことないですね

自然の中に身を置くことが好き
都会の雑踏の中で
小さな自然を見つけたとき
心がわくわく

人に自分の気持ちを伝えるのが
ちょっと、苦手

いつからでしょうか
そんな自然の風景と
自分の心の風景を
写真を撮るように
切り取るようになったのは

なぜかも、いつからかも
さだかじゃない・・・

ただ、歌を詠むうえで
心がけていることは
湧いてきた言葉をだいじにする

だから、推敲を
ほとんどしていません

だから・・・だから・・・
時々、とってもへんてこりんな歌も・・

平仮名で書くのは
その言葉の響きを楽しみたいのと
読む人のイメージを限定しないため

あとに漢字で書くのは
由良の浮かんだ言葉の
イメージを伝えるためです


DANNさんや、結城さんの詩に
刺激を受けて
連歌を作るようになって
今までと違った、
歌の詠みかたを おぼえました
お二人には感謝です




もう梅雨になるのでしょうか

緑を育てるあめ

幾重にも重なった雨雲が

形を変えては

流れていきます




あまだれの
 おとはしずかな
  めとろのーむ 
   このとききざみ
    てんをいつくしむ



        雨だれの
         音は閑な
          メトロノーム
           この時 刻み
            天を慈しむ


  

相合傘

2001年5月22日
交差点に佇む

うん?

あめ。。。。

傘、さそうかな・・・

どうしよう

えっ・・・

傘・・・

だれ・・・

あ・・・

こまる

どうしよう・・・


たぎりたる
おもいをひめて
かたわらに
うつむくうなじ
からむまなざし

              

              
              滾りたる
              想いを秘めて
              傍らに
              うつむく項
              からむ眼差し

こんな日は

2001年5月21日

こんな気分の日は

とっておきのワインと

お気に入りのギヤマンを

だいじに抱えて

野原へいこう




かさねあう
ぐらすとぐらす
おとたてて
きみのよろこび
わかつ しあわせ



             重ね合う
             洋盃と洋盃
             音たてて
             君の喜び
             分かつ幸せ


う・ふ・ふ♪

2001年5月20日


たゆってる

こころが

ただよって

わらってる

もう

ことばなんて

いらない




 ゆるやかな
  ときのながれを
   いつくしむ
    こころとこころ
     まどろみのなか




果てる先

2001年5月19日

砂漠の向こうに

光るものがある

それを求めて

歩いてきたけれど

砂漠の向こうは

砂漠じゃないか

あの光っているものは

何処で光っているのだろう




きらきらの

 されきのなみに

  みをまかせ

   こころやかれし

    ゆめをみるよる


           


           綺羅綺羅の
            砂礫の波に
             見をまかせ
              心妬かれし
               夢をみる夜



トワィライト

2001年5月18日

空が薄茜色に染まりだす

紫がかった

青のグラデーション

一日の終わり

光の世界の幕引き

薄明の時

やさしい影絵の世界

いま、ここにいる不思議に

突然、胸がいっぱいになる



はくぎんの

つきのしずくを

てにうけて

ころころころがす

ひとときのあい
           

            白銀の
             月の雫を
              掌に受けて
               ころころ転がす
                ひとときの愛


               

                 *月は、由良の想い人


うっとり

2001年5月17日



遥かな雲

爽やかな風

麗らかな心




おだやかに
るるるると
ときはながれゆく
わたぼうしのかげ
きみのくちもと


              穏やかに
              縷々縷々と
              時は流れゆく
              わたぼうしの影
              君の口許





濡れる

2001年5月16日
静かな雨

微かな緑の香

濡れる髪

滴り落ちる雫

好き

大好き

5月の雨

しなやかな
かんうふりそそぎ
われぬらし
きみおもうなみだ
そっとふきさる
          

          
           しなやかな
           甘雨 ふりそそぎ
           吾濡らし
           君慕う泪
           そっと拭きさる

ふりかかる
すいうをうけて
あおばかげ
ゆれることだま
きみにふきこむ

             

             ふりかかる
             翠雨 うけて
             青葉陰
             揺れる言霊
             君に吹き込む

ときめきすぎて

2001年5月15日



初夏の空

初夏の夕暮れ

書家の夢



ゆうかぜを
     
とらえて つばめ

あかねぞら

ときめきのふで

すきっぷすきっぷ



             

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